京都御所苑の中に、1231年前から存在する神社がある。宗像神社だ。
観光客のほとんどが素通りする。筆者も京都に移住して3年間、由緒を知らないまま通り過ぎていた。今回はその経緯も含め、宗像神社の歴史・アクセス・見どころを解説する。
基本情報
| 正式名称 | 宗像神社 |
| 所在地 | 京都御苑内(京都市上京区) |
| 祭神 | 田心姫命・湍津姫命・市杵島姫命(宗像三女神)、倉稲魂神、天石戸開神 |
| 創建 | 延暦14年(795年) |
| 入場料 | 無料(御所苑は自由入場) |
| 開園時間 | 日の出〜日没(通年) |
| アクセス | 地下鉄烏丸線「丸太町駅」徒歩約8分/「今出川駅」徒歩約10分 |
アクセス詳細
地下鉄の場合:
烏丸線「丸太町駅」6番出口から北へ徒歩約8分。御所苑の南側(下立売御門または堺町御門)から入り、苑内を北へ歩く。宗像神社は苑の中央より北西寄りに位置する。
バスの場合:
市バス「烏丸丸太町」停から徒歩約10分。
- 烏丸四条から約25分
- 三条京阪から約20分
- 二条城から約20分
苑内での場所:
宗像神社は苑内の北西エリアに位置する。苑内の砂利道を歩いて約10〜15分。
歴史と由緒
宗像神社の創建は延暦14年(795年)。桓武天皇の勅命により、藤原冬嗣が筑前国(現在の福岡県)の宗像大社から勧請した。平安京が造営された年と同じだ。
祭神の宗像三女神は、九州・玄界灘を守護する海の神として古代から信仰されてきた。内陸の京都に「海の神」が祀られているのは、当時の政治的背景と藤原氏の信仰によるものだ。
1007年(寛弘4年)には、藤原道長が神馬を奉納したという記録が残っている。後一条天皇を皇太子に立てた同年のことだ。
見どころ
石鳥居と参道:
苑内の木々に囲まれた参道と石鳥居が特徴的だ。早朝の光が差し込む時間帯に訪れると、苑内の静けさとあいまって独特の雰囲気がある。
社殿:
狛犬2体と拝殿が正面に。背後の大木が社殿を包むように立つ。
由緒書き:
社殿前の由緒書きに藤原道長の名が記されている。現地で確認できる。
同じ御所苑内にある厳島神社との関係
宗像神社から歩いて約5分、九条池のほとりに厳島神社がある。
こちらも宗像三女神を祀るが、歴史的文脈は全く別だ。平清盛が母・祇園女御のために安芸の厳島神社を勧請したのが起源で、後に九条家の鎮守となった。鳥居は唐破風形式で、京都三珍鳥居の一つに数えられる。
同じ神様が、同じ御所苑に、藤原氏と平清盛という全く異なるルートで2箇所に祀られている。この構造を知って歩くと、御所苑の見え方が変わる。
周辺スポットとの組み合わせ
梨木神社(御所東側・徒歩5分):
明治18年創建。三条実万・実美父子を祀る。境内の「染井の水」は京都三名水のうち現存唯一。萩の名所としても知られる。
撮影のコツ・おすすめ時間帯
早朝(6〜8時): 参拝者が少なく、光の角度が低い。木漏れ日が参道に差し込む時間帯。
縦位置アングル: 鳥居+参道+奥の社殿を縦に収めると存在感が出る。
横位置アングル: 社殿+狛犬+後方の大木を横に収めると境内全体の雰囲気が伝わる。
御所苑の歩き方(宗像神社起点・所要時間目安)
| コース | 所要時間 |
| 宗像神社のみ(参拝+由緒書き確認) | 約20分 |
| 宗像神社+厳島神社(九条池) | 約40分 |
| 宗像神社+厳島神社+梨木神社 | 約90分 |
| 御所苑1周(外周の砂利道) | 約60〜80分 |
御所周辺の宿泊
御所苑を早朝に訪れたい場合、周辺ホテルに前泊するのが効率的だ。烏丸御池・丸太町エリアのホテルが最寄りになる。
まとめ
宗像神社は「知る人ぞ知る」という種類の場所ではない。御所苑を歩けば必ず通る場所にある。ただ、由緒を知らなければ通り過ぎる。
1231年前から同じ場所にある神社が、無料で、いつでも訪れられる距離にある。それが京都の日常だ。
この記事と連動したnoteも書いている。組織を出た50代が、京都でどう問い続けているかを記録している。
→ note:御所苑を3年歩いた。最近まで宗像神社の由緒を知らなかった。
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